東京で『交通事故』に強い弁護士

交通事故の損害と好意同乗減額

  • 文責:所長 弁護士 石井浩一
  • 最終更新日:2021年3月25日

1 好意同乗とは

好意同乗というのは、好意で乗った車両で交通事故にあったときに生じる問題として議論されているものです。

無償同乗とも合わせて論じられています。

一番の典型例は、運転手である夫(妻)の過失によって同乗者である妻(夫)にけがをさせた場合です。

2 問題点1~他人性~

交通事故は不法行為の一種ですが、不法行為に基づく損害賠償は他人によってもたらされるものです。

自分で自分を傷つけたからといって、誰かから慰謝料をもらえるわけではありません。

この考え方を広げていくと、好意をもって、あるいは無償でその車に乗っていた人が運転手の過失によってけがをした場合も、同様に賠償を受けられないのではないか、という考え方に行きつきます。

もっとも、現在では、特別な事情がない限り、他人性は緩やかに考えられているため、あまり大きな問題とはなっていないのが実情です。

3 問題点2~好意同乗減額~

他人性に問題がなかったとしても、賠償額には影響が出る場合があります。

このあたりはいろいろな考え方があるところですが、一例として、①単純同乗型、②危険承知型、③危険増幅型にわけている考え方を紹介します。

この考え方では、①の場合には特に減額等は考えず、②や③の場合には減額を検討することになります。

②の典型例は、無免許運転や飲酒運転であることを知っていながらその人が運転する車に乗ってけがをした場合、③の典型例は、積極的に飲酒運転などをさせた場合やあおり運転などの危険な運転をさせた場合です。

自ら怪我をする危険があることを受けて入れていたり、むしろ危険を作っていたりしたような場合には、責任の一端があると評価できますので、減額されることはある程度覚悟しておいたほうがよいかもしれません。

4 その他

別の考え方として、好意同乗減額の問題は、「被害者側の過失」の問題としてまとめてしまう、という考え方があります。

例えば、夫婦で事故にあった場合で、運転手である夫(妻)に事故についての1割の過失があった場合、同乗者の妻(夫)も、運転手と同様の過失があるものと考えて賠償額を算定するものです。

②や③というのは、見方を変えれば、自分自身も交通事故の発生に落ち度があるといえますので、被害者側の過失の問題と同様に考えることができます。

交通事故についてお悩みの際は、弁護士法人心 東京法律事務所にご相談ください。

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